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治平さんが目を覚ました時は既に日が高く昇っていました。
どうやら酔い潰れて眠ってしまったようです。
治平さんはしばらくぼんやりしていましたが、やがて正気に戻ると部屋の隅に転がる段ボール箱を見に行きました。
おはよう、小鳥たち…………………っているわけねえよな、あれはわしが酔って見た幻だよなぁ…。
箱の中には何も入っていませんでした。
いたらどうしたってもんでもねえが…。
治平さんはふと庭に目をやりました。
今年は咲き遅れてもしかしたら花は望めないかと思われていた白梅が一夜で満開になっているのが目に入りました。
ああ、春が来たんだな…。
治平さんは心に優しい暖かいものを感じながらつぶやきました。
今日からあいさつくらいはやっかな。
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