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入ってきた女子二人は、実に特徴的だった。
一人は、太陽の様に明るくて、ハイテンションな女子。
髪の色は綺麗にブラウン色に染まっていた。
俺は、見るからに面倒くさそうな女だと思った。
もう一人は、落ち着いているが凄く寂しそう。
髪は、黒の上に少し青がかった色だった。
俺は、その女子を見ていると、いつの間にかイライラが止まらなくなっていた。
和樹に似ているのだ。
あいつはいつも寂しそうで、度胸なしで、物事をはっきり言わなければ相談も無し。
そんな暗い雰囲気が漂うやつは俺は大嫌いだ。
だが、席の場所は既に決められているようだった。
そして俺は、自分の隣の席が空いていることに気付く。
(ま、まさか…)
嫌な予感がした。
良く見れば、今は保健室にいる和樹の席の隣も空いている事に気付く。
つまり、二人に一人。
その前に、自己紹介があった。
「柴田 綾です。今日からよろしくお願いします♪」
「矢崎 奈美です。その…えと…よろしくお願いします」
二人とも、挨拶も本当に特徴的だった。
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