暗い気持ち 明るい気持ち

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二人が自己紹介をし終わった後、先生から着く席を指示される。 「柴田の席は、…今は居ないが和樹の隣だ。矢崎は、八神の隣だな」 (なにぃ!?) 俺にとって最悪のパターンになってしまった。 よりによって、和樹に似ている矢崎に隣に来られてしまう。 どちらかと言えば柴田のほうが…。 いや、あいつの場合は余計に面倒くさくなりそうだった。 (あー、面倒くせぇ!!頭痛い!!) 俺の頭の中でその言葉が反響し続けた。 だが冷静になれ、俺。 和樹に似ているとはいえども、相手は女子な上に転校生だ。 当然だが、不良の俺でも女子に暴力は振るえない。 それに、ここで気分を悪くさせたら彼女にとってこの学校が環境の悪い場所となってしまう。 更には、このクラスの注意すべき的となってしまう。 そんな面倒くさいのは嫌だ。 そう考えていると、矢崎が近くまで来ていた。 そして、俺の隣の席に座った。
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