暗い気持ち 明るい気持ち

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今年で高校二年になる俺、「乃木坂 和樹」。 高校に入って二年目にして、一学期になる。 普通は、優等生ならば「頑張るぞ!!」と言うだろう。 怠ける生徒は、「あぁ…面倒くせぇ」と呑気に言えるものだろう。 だが俺の家は、そうもいかなかった。 俺の家は、父さん・母さん・俺の三人暮らし。 だが、父さんと母さんは仲が凄く悪かった。 大して好きではなく、親に勝手に結婚をきめられたからであった。 理由さえも互いに親からろくに伝えられなかったらしい。 飯は母さんが作っているが、一緒に食べた事など一度もなかった。 父さんは、家では俺に付きっぱなしで、しつこかったが俺としては嬉しかった。 逆に母さんは俺が父さんの仲間についたのだと思い込み、母さんとの仲が途絶えてしまった…が、まだこりていないらしい。 だが、マジでこの父母は子供馬鹿。 つまりは、俺の取り合いになっている。 そんな家族の状態なため、呑気などと言う言葉も出なければ、優等生だという言葉もみじんも出ない。 そう考えながら、俺は二階の自分の部屋で制服に着替える。 その他の支度が出来た後、一階の台所へと向かった。
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