VANITY
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熟れていない、未完全なこの果実に手を出す事を躊躇いながらも―… 毒香の様に絡み付き漂う危険で甘い香りに抗う術は無い。 「5万までなら出してあげる。」 少年は全てを見下した様な微笑みを浮かべ― 「優しくしてね? お姉さん―。」
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