プロローグ

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「大総督閣下、自分はこの問題は軍部内部に留めておくべきかと思います」 また違う男が一人、アゴヒゲの男に進言する。 「少将、閣下の前で失礼ではないか」 「よい、咎めるな。私も少将の意見に賛成だ。不用意な混乱は避けたい。ただし、何も手を打たないわけにはいかない。技術研究開発部の予算を増やし、奴等に負けない装備を作ってもらう。異存は無いな」 そう言って辺りを見渡す。誰も異議のあるものは居ないようだ。 この後、報道管制がしかれ、マスコミに漏洩することはなかった。 ちなみに、調査隊を壊滅させた奴にはコードネームとして、『アンビエント』と名付けられた。 しかし、この後40年間アンビエントの活動は確認されず、代わりに星間貿易の相手であるデルトゥークとの関係が悪化、本格的な星間戦争へと発展していった。 当然、アンビエント対策として増やされた技術研究開発部の予算も、デルトゥーク対策へと姿を変えていく事になる。 40年後に人類が出会ったアンビエントは更なる進化をとげいた。 この時、人類は超重力エンジンの開発に成功。更には光学兵器の強化・小型化などの新技術を持っていたが、小型化しただけて大して変化の無い状況で、再び今度は一隻を残し船団壊滅と言う打撃を受けた。
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