プロローグ

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これにより、連合軍はアンビエント対策費の根本的見直しを迫られ、また、恐れていたマスコミへの情報漏洩も起こり、その対応に終始するはめになってしまった。 そんな中、唯一の生き残り艦の艦長、シュバルツ小尉が会議室へと呼ばれていた。 「第13艦隊所属、襲撃艦アルティス艦長シュバルツ小尉、只今参りました」 敬礼して現れる。 「よく来た小尉。早速本題だ。君たちの遭遇したアンビエントの報告を頼む」 「ハッ!自分達の遭遇したアンビエントは40年前に遭遇したものと同一のものであると思います。敵は光学兵器を弾いき、実弾兵器では傷を付けることもかないませんでした。よって、現状の装備ではアンビエントを撃墜するのは不可能に近いと思います」 「了解した。だが、君が生きているということは、退けられたと言うことになるのではないのかね?」 「ハッ!戦艦の主砲でどうにか退けられたのですが、撃墜はかないませんでした」 「そうか…わかった」 「そこで提督。超重力波動砲の搭載を進言させていただきます」 この発言に会議室は凍り付いた。この当時、超重力波動砲は固定砲で、基地に設置されている、それこそ正に戦艦と同サイズの大きさをほこるものしかできたかった。当然、艦の武装として取り付けるなど考えられなかった。
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