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「何を言っているのだね小尉!超重力波動砲を艦に装備するなど不可能だ!よしんば付けられたとしても、超重力波動砲のみの艦となってしまうではないか」
そう言ったのは技術少将だ。ちなみに、この発言は10年ほど先を見越してこう言っている。
実は小型化に向けた動きは技術部内でも既に始まっているのだが、どうにも出力が追いつかないのだ。戦艦クラスの艦となると付けれ無くは無いのだろうが、余程の技術革新でもない限り、『一発撃ったら、はいお仕舞い』となり、航行自体かなわぬ状態になることは目に見えていた。
おまけにデルトゥークとは開戦間近の緊迫した状態の中では、一発限りの一撃必殺兵器の開発に割ける金など、そうできるものではない。
艦の増加や要塞の増設など、軍部としてはあげればキリがないほどの金が必要な区画があるのだ。
「で、事務局に左遷されられるんですか?」
会議の結果を彼の書記官であるメリッサ准尉にことのしだいを伝えると、そう嫌味たらしく答えた。
「左遷なんかじゃないさ。ただ所属が変わるだけさ」
「それも左遷と言うのではないのですか?小尉」
どうやら事務局入りが相当気にくわないらしい。
「さぁね。事務局長室前なんだから変なこと言うな」
「わかってますよ、小尉」
「ならいい…シュバルツ小尉とメリッサ准尉、只今参りました」
扉の向こうから、女性の声で許可する声がかかり、二人は室内へと入って行った。
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