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「俺らはどうする?」
拓矢くんが私に聞く。
「えーどうしよっか。乗っちゃう?」
清恋の言動に驚きながらも、私は冷静を装って言い、拓矢くんの返事を待たずにゴンドラへ乗り込む。
清恋がせっかく用意してくれた"新しい恋"を壊しては清恋に悪いと思ったから。
彼と向かい合って座る。
観覧車の動きにつれて、キラキラと輝く街が見えてくる。
すぐ下を見れば、赤や青や黄色や緑、たくさんの色の遊園地のイルミネーションが見える。
辺りを見てみれば、点在する高層ビルだったり、連なる車のブレーキランプだったり…、
そんな日常的な物が信じられないくらいに美しい。
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