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「よしっ、何乗りたい? お化け屋敷みたいな怖い系ダメだろ?」
拓矢くんは体の向きを変えて言う。
清恋たちから離れたのは、お化け屋敷に入らないようにするため…?
「なんで…?」
「そんなん見てれば分かるって」
拓矢くんは満面の笑顔でそう言う。
あ……違う。
その笑い方だけ、先生じゃない。
そうだ、目の前にいるのは栗原拓矢。
真鍋拓海じゃないんだから……
私は自分に言い聞かすように思い、笑顔で拓矢くんにお礼を言う。
「ありがとう」
そのあと拓矢くんと私は2人で遊園地を回り、楽しんだ。
携帯に清恋からの着信もなく、彼女らも『はぐれる』機会をうかがっていたみたいだ。
なんか…中学生のデートみたい。
と私は思い、フフッと笑いそうになる。
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