✨観覧車の中✨

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「どーだった?」 清恋はニヤニヤしながら聞いてくる。 「えっ、すごくいい人だったよ」 私は無難な答えを返しておく。 「そかそか。まぁ、恋を忘れるには新しい恋だからね」 清恋の意味深な言葉に思わずえっと聞き返す顔をする。 「バカ夏海。私が気づいてないとでも思った? 夏海は私に気を遣ってか、話してくれなかったけど別に話してくれていいんだよ?」 私は思わずぽかんと口が開く。 え? つまりそれって… 私がまだ先生のこと忘れられていないって気づいてたってこと? 「その顔マヌケー」 という言葉を残し、清恋たちは観覧車に乗り込む。 ガチャンと扉が閉められ、ガラス越しに清恋はヒラヒラと手を振る。 なんとなく…清恋の口が『ファイト』と動いたような気がした。
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