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あと少しで頂上だ。
「あっ、あと少しでてっぺんだぁ」
私ははしゃぐように言う。
「ほんとだ」
拓矢くんも笑顔になって言う。
笑顔だけは、安心して見れる。
だって先生と違うから。
からっとした明るくて素敵な笑い方。
拓矢くんから目を離し、頂上からの景色を見ておこうと外を見ていると、右頬に痛いほどの視線を感じる。
少し迷ったけれど拓矢くんの方を見てみると、思いっ切り目が合ってしまう。
あぁ~、この雰囲気は…
と思っていると、拓矢くんはやはり近付いてくる。
いいかな。拓矢くんだったら…
と思い、受け入れる態勢を作る。
拓矢くんに心引かれていっている自分がいる。
そんな私を確認した拓矢くんは、私の左足のすぐ左に右手をつき…
左手を私の顔のすぐ右についた…
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