つばさを ひろげ

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とりは うたう。 時が流れども つばさを羽ばたかせ ただ、 未来を欲しいと ――泣いている。 とりは うたう はねは記す 記されるは思い。 幾度の 記憶がたどり着く場所は ――悲しみの海。 嗚呼 私もたどり着く場所は… そこなのだろうか… とりは うたう 私がたどり着く場所は、 はねが つばさが たどり着く場所は… 決して 悲しみに溺れない 悲しみ、苦しみ ――未来を掴む。 このはねを抱く つばさと共に ――未来へと はばたいてみせる とりは うたう 記憶は 決して 悲しみのみではないから… この思いを大切に抱き この大空を旅路に このつばさで掴むのだ―― 「…そして、  たどり着く場所は…  そう、  ――貴方のみぞ知る。」
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