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「うわぁぁぁっ!」
「キャアァァァアッ!」
たった二つの龍が…これほどの力を…。
そこに…小さな少年が…。
「エルゼヲ:…あいつ…。」
なんのとりえもない、俺になついてきた…少年…。
一点の曇りもない真っ直ぐな瞳。
見ていると…心が僅かに安らぐ少年…。それが…炎龍のそばに…!
とっさに、エルゼヲ=カイツは飛び出した…。
だが、無惨…!
少年は…炎に消えた…。
エルゼヲは直ぐ様炎にとびこみ、少年をなんとか助けだす。
「エルゼヲ:…ッ…。」
全身に高温火傷。助かる見込みは…ない…。
「少年:お兄ちゃん……ありがと…う…。お兄ちゃんなら……あんな…奴…ら…倒せる…よ…ね……。お兄………。」
少年の瞳から溢れた涙は炎により蒸発…。その時に、暗いエルゼヲの心の中で、何かが切れた…。
脳裏に、お兄ちゃん、と叫び、服の裾をひっぱる少年の姿が…。横切る…それ以外にも…決していい思い出はないが…村人との思い出が崩れていく。
「エルゼヲ:……。」
エルゼヲはただ立ち上がり…
側にあった、いや、正式には少年が持っていた…<アサシン・カリンガ>を手にした。
「エルゼヲ:…!!」
僅かに…感情を現わにして…エルゼヲは切りかかった…。
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