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「エルゼヲ:…!」
僅かにあわらにした感情。言葉には出来ない。これが…喜怒哀楽、というものなのか…。
もっとも、今は考えられるわけがなかったが。
エルゼヲはただ、一直線に…あるがままに、ただ、二つのDevilへと、刃をつきつけた。
だが…二体は同時に翼をはためかせ…粉塵をまきちらした。バサバサと…翼を…。
赤いような粉塵があたり一面にまきちらされる…。しかも、二体分…。
村の人々は恐怖に屈して…腰を抜かしていたり…
あるいはただ、にげまとい…。
だが、そんなものを嘲笑うかのように…Devilsは…冷酷、しかし力強く、
歯が…カチィッ!!
――――――――――――――――――
ダダァァアアアアァァァアンッッツッッ!!!!!
粉塵、爆発…。あたりいったいは消しとび…森は燃え上がる…。それも、連鎖的に…。
二体の悪魔…。赤と青…炎王龍と炎妃龍…!
ナナに…テオ…。まがまがしいまでの表情にまがりくねった角…。
Devilの叫びは…村の人々にとっては…この世の終わりさえも、連想させたのかもしれない。
村は燃え上がり…消しとび…生き残りは…Devilの餌食となった…。
英雄など…現れない。
そう。肝心な、時に。
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