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Chapter 1
「お父さん…お母さん……」
はっ、として目を覚ます。
私の一日は、
ほこりっぽい空気の中で
はじまる。
もう、慣れっこだけど。
祖母のいじわるが
降りかかる前に
支度をして、
さっさと家を出なければ。
段ボールの上に置かれた
無機質な時計が、
五時四十分であることを
示している。
やばい、寝坊した。
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