現実

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しばらく無言でいると、しびれを切らしたのかあの女性が俺の頭にげんこつを落としてきた。 「い゙……なにすんだよ!」 見上げると不満そうな顔をした女性が目に入った。 すると女性は俺の胸ぐらを掴み 「しっかりしなさい!! そんな事じゃ此処で生き残れないわよ!! 私の名前はサナ。あなたの名前は……?」 「……嘉月」 まるで親父みたいだな。けど不快には思わない。この人なりに慰めてくれているのだろう。 「嘉月ね。これからいろいろ回って教えるから来なさい」 手をひかれ再びあの街に出ていくことになった。
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