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目を開けると俺は両手両足を縛られていた。
それを外そうとするが外れる気配はない。寧ろ手首が痛い。
すると、足音が聞こえ顔を上げるとある人物が立っていた。
「親父……何なんだよこれは!」
「仕方ないんだよ嘉月……お前は私の会社や世間の汚点にしかならない。だからいっそ閉じ込めて……」
俺は親父の言葉に顔をひきつらせた。そして親父を睨み付ける。
「俺の人生は親父の物じゃねー……!」
…………
「……」
最悪だ。最近は見なかったんだけどな悪夢。
この夢は数年前からたびたび見ている夢だ。親父と何かあるとよく見ていた。
うなされていたらしい、汗で体がびっしょりと濡れている。
「気持ち悪い……」
そんな体を持っていたハンカチで拭き取る。
サッパリとまではいかなかったがさっきよりマシだ。
もう、朝か……神父さんはいないみたいだな。
辺りを見渡しても誰もいない。見渡している途中で俺の腹の虫がなる。
「まぁとりあえず朝飯買ってくるか」
俺はおもむろに立ち上がり扉に近づいた。
扉を開けると昨日のようにギィ…っと音と共に光が入った。
「えっ……!?」
違和感を感じ、思わず声を出した。
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