第1話 異世界へ

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私立 桐恵聖学園高等部―― 怜梨が校門につくと沢山の人が中へと入っていく。 怜梨もそれに続くように校門の中へと入っていく。 入っていってすぐに大きなボードが飾られていた。そこには各クラスの名前が書いてある。 怜梨がボードに近づき自分の名前を端から確認していく。 すると、1―Cと書かれたクラスの中に怜梨の名前があった。 (あったあった。それにしても、本当に男ばっかり。女の子いないのかな?) そう思うと、クラスの名前をもう一度見返して女子らしい名前を探していく。 (この子とか?二階堂……なみる?でも、こんな字書く男なんてそういないわよね?) ボードには“二階堂波瑠”と書いてある。 うん、と頷き怜梨は自身がこれから通う教室に向かった。 「ここね?」 怜梨は一つのドアの前で立ち止まった。 プレートには【1―C】と書いてある。 ドアの前で深呼吸をすると、手をかけて静かにあけた。すると―――。 「なっなにこれ…」 そこには信じられない光景が広がっていた。 「もうすぐ入学式だね。俺もうドキドキするぅ~」 「大丈夫。俺がついてるだろ?」 教室の中には、男同士で抱きついている者や猫なで声で甘えている者。はっつきそうな距離で話している者もいる。 「信じらんない…」 怜梨はその光景に唖然とした。そんな時。 「オイ!」 「うわっ!」 いきなり誰かに肩を叩かれた。
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