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私立 桐恵聖学園高等部――
怜梨が校門につくと沢山の人が中へと入っていく。
怜梨もそれに続くように校門の中へと入っていく。
入っていってすぐに大きなボードが飾られていた。そこには各クラスの名前が書いてある。
怜梨がボードに近づき自分の名前を端から確認していく。
すると、1―Cと書かれたクラスの中に怜梨の名前があった。
(あったあった。それにしても、本当に男ばっかり。女の子いないのかな?)
そう思うと、クラスの名前をもう一度見返して女子らしい名前を探していく。
(この子とか?二階堂……なみる?でも、こんな字書く男なんてそういないわよね?)
ボードには“二階堂波瑠”と書いてある。
うん、と頷き怜梨は自身がこれから通う教室に向かった。
「ここね?」
怜梨は一つのドアの前で立ち止まった。
プレートには【1―C】と書いてある。
ドアの前で深呼吸をすると、手をかけて静かにあけた。すると―――。
「なっなにこれ…」
そこには信じられない光景が広がっていた。
「もうすぐ入学式だね。俺もうドキドキするぅ~」
「大丈夫。俺がついてるだろ?」
教室の中には、男同士で抱きついている者や猫なで声で甘えている者。はっつきそうな距離で話している者もいる。
「信じらんない…」
怜梨はその光景に唖然とした。そんな時。
「オイ!」
「うわっ!」
いきなり誰かに肩を叩かれた。
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