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激しい抽挿を繰り返したあと、低い呻き声と共に体内に注がれる熱い飛沫。
その熱を感じながら俺も同時に果てた。
萎えた自身を引き抜いて、男がベッドに身を沈める。
俺は抱き寄せようと伸ばしてくる腕をかわして起き上がり、床に散らかる衣服を拾いあげて身に纏った。
身体のあちこちが軋んで痛みを訴えるが、行為が終わればこの男は用済みだ。
ここにいる理由も、こいつと一夜を過ごす義務も、俺にはない。
椅子にかけられた男のスーツから財布を出し札を何枚か抜き取る。
そしてほとんど空になって軽くなってしまったそれを、俺が寝ていた場所にぽんと放り投げた。
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