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「実は私も思っていました!」
軽く会釈をし、私は笑顔で話すも─
「学校でも真面目だといいのですけど・・・」
やっぱり不安そうなメリッサさん・・・
確かにメリッサさんのお考えも解らなくもない・・・
しかし私は─
「でも、朝は整斉と行動されていて、良い傾向ではありませんか!」
お嬢様を信じる事にしました!
メリッサさんと内輪な話しをしていると・・・
「あ!もうこんな時間!」
慌て出すメリッサさん!
「ホントですね!」
そんな彼女につられて慌てる私は一礼し─
「では、後程に!」
ミルクを一気飲みして休憩室を出た!
数分後─
出発準備でお嬢様に示された荷物を馬車に載せると、お嬢様の送迎の準備が整った。
「後はお嬢様だけですね・・・」
私は個人の装備を装着し、外でお嬢様を待っていました・・・
すると─
「行ってらっしゃいませお嬢様~♪」
メリッサさんとフリージアさんに見送られ、お嬢様が出てこられた!
「行ってきますわ~」
お嬢様はやや憂鬱なお顔をされてはおられるが─
「・・・・・・・・・・」
文句の一つも言わずに馬車に乗り込まれた・・・
「(おぉー!)」
内心驚く私!
いつもなら、学校の日は文句タラタラなお嬢様でしたのに・・・
「ノーボル!いきますわよ!」
「は、はい、只今!」
お嬢様にせかされた私は─
「はっ!」
馬車を走らせた!
当家から中央通りに出て都庁方面を行き、学園通りを右に曲がるいつもの道を進み、お嬢様の通う『ミュレンス学園』へ向けて前進する!
「最近お嬢様は真面目になられ、私は嬉しゅうございます・・」
私が話すと・・・
「あら!わたくしはいつでも真面目ですわよ!」
お嬢様は少しムッとされたご様子に─
「あははは・・・」
思わず苦笑いする私でした・・・
学校に到着し、私は後備のドアを開けるとお嬢様が出てこられ、ここでも文句を言われないお嬢様!
いつもなら、やれ頭が痛い!やれヤル気がない!適当にカゼと言え等、数えるとキリがありません!
「どうぞお嬢様!」
私はお嬢様の鞄とご愛用の魔術の杖をお渡し─
「行ってらっしゃいませお嬢様!いつものお時間にお迎えに上がります!」
私は一礼した。
すると─
「ありがとう~」
お嬢様はそのままスタスタと校門に入って行かれた・・・
最近の真面目なお嬢様は、あの事件で私やメイドのお二人を助けられなかった事に起因しているのでしょうか・・・
私の勝手な推測ではありますが何にせよ、よい傾向であると私は思います・・・
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