917人が本棚に入れています
本棚に追加
/194ページ
「ご苦労様ですメリッサさん」
一礼する私は、さっそく茶器類を準備されておられるメリッサさんを手伝う。
「あら、悪いわね」
「いえいえ」
しばらくすると─
「お待ちどうさま☆」
フリージアさんがクッキーとやかんを持ってこられた!
青空の下、そよ風がお庭の木々を揺らし、小鳥が囀る中・・・
「ではお茶にしましょうか♪」
メリッサさんが切り出すと─
今回はフリージアさんが紅茶を煎れてくださった!
「美味しいであります」
紅茶を一口、二口と頂く私に─
「ノーボルさんクッキーどうぞ~♪」
フリージアさんが私に薦めて下さった!
「頂きます!」
さっそく私は星形のクッキーを頂く!
星形のクッキーはサクサクしていて甘く、シナモン風味でとても美味しい!
「こっちもどうぞノーボルさん♪」
お次はメリッサさんが私に薦めて下さった!
「頂きます!」
今後はハート型をクッキーを頂く私・・・
こちらはしっとりしていてチョコ風味でややほろ苦く、とても美味しい!
「どちらが美味しい?」
メリッサさんが私に聞いてこられた!
「え?」
一瞬戸惑う私は─
「う~ん・・・」
紅茶を一口飲んで考えた・・・
どちらも特徴的で大変美味しく、甲乙つけ難いとはこの事でありましょうか・・・
唸る私ですが─
「こっちの、ハート型であります!」
迷いながらも判定した!
すると・・・
「あん☆負けちゃいました~」
と、少し残念そうなフリージアさんに─
「うふふ♪」
恥ずかしそうに照れ笑いのメリッサさん。
どうやら星形クッキーはフリージアさんが、ハート型クッキーはメリッサさんが作られた様でした!
お二人のクッキーはとても美味しゅうございました♪
しかし・・・
大変申し上げ難い事なのですが、この前のお嬢様のクッキーは最悪でありました・・・
「ノーボルさん遠慮しないでね♪お嬢様の分は取っといてありますんで♪」
「恐れ入ります・・・」
笑顔のフリージアさんに、頭を下げる私・・・
安らかな時間の中、楽しく過ぎてゆくティータイム・・・
私の目の前にはお茶とお菓子を囲んで、メリッサさんとフリージアさんがおられる──
また、いつもの平和が戻って来た・・・
鍛錬の事なんてすっかり忘れていた私は─
「(いかんなぁ~)」
心の中で反省していた!
そんな中─
「最近のお嬢様の事なんですけどね・・・」
メリッサさんが話題を持ちかけた!
最初のコメントを投稿しよう!