偽りの花嫁は血に染まる

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「先輩……?いやぁっ……!いやですよ、ねえ?先輩、先輩ぃっ!!いやあああっ!」 ドレスのせいでうまく走れず、遅れてたどり着いた花子が、高津の遺体を見て悲鳴をあげる。 「……悪い。ちょっと失礼するよ」 泣きわめく花子の横から赤原が顔を出し、色々と調べ始める。 「この小さ過ぎる矢、傷では致命傷にはなりえないか……。だとすると、毒か!惨い事を……!」 赤原が悲痛そうに顔をしかめる。 「灰野(はいや)!警察に連絡はしたのか!?」 「ああ、もう済ませた」 赤原の言葉に、銀髪の青年が答える。 「よし、花子君、雨宮君、誠二君、悲しむ気持ちは分かるが、警察が来るまで現場保存のため遺体には触れないでくれたまえ」 赤原が三人の目を見据えて言う。 「赤原さん、あなたは一体……?」 誠二が、赤原に問い掛ける。 「おっと、申し遅れてしまったね。私は……」 そう言うと、赤原がタキシードの胸ポケットから身分証のような物を取り出す。 「ローズセクシーのデザイナー兼代表取締役。そしてもう一つの顔は……」 赤原がゆっくりと言葉を紡ぐ。 「特務探偵NO.3、赤原騎士。この事件、私が預かった」 静かに、だがはっきりと、赤原の声が夜の闇に響き渡った……。
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