幽霊?それとも…

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希「兄さん、このラーメンおいしいですね」 直樹「ああ、確かにうまいけど、最近出前や弁当ばっかりだよな」 美希「しょうがないですよ、お母さんやお父さん仕事が忙しいんですから」 直樹「それは、分かってるけど、たまには家庭の料理が味わいたいな」 美希「だったら、明日から私が晩ご飯を作ろうかな」 直樹「えっ!美希が晩ご飯を……」 美希「そうだけど、そんなに慌ててどうしたの?」 直樹「いや、その、やっぱり出前や弁当の方が良いな」 美希「それは、どう言う意味ですか、兄さん」 直樹「いや、だって、この前作った晩ご飯なんてハンバーグが焦げてて 黒い塊になってたじゃないか」 美希「あれは、たまたま失敗しただけですから、次は大丈夫です。……多分」 直樹「いや、多分ってすごい不安なんだけど」 美希「兄さんは、私の事信じてくれないんですか?」 直樹「いや、可愛い声出しても、これだけは絶対にダメだからな」 美希「兄さんのケチ」 直樹「ああ、ケチでも良いよ。命が助かるならな」 直樹「それより、早く食べないと麺が伸びちまうぞ」 美希「言わなくても分かってますよ」 晩ご飯を食べた後、自分の部屋でくつろいでいると、ドアをノックする音が聞こえた。 美希「兄さん、起きてますか?」 直樹「美希か?開いてるから、入っても良いぞ」 美希「じゃあ、遠慮なくお邪魔します」 直樹「何か用か?」 美希「今日、話してた目覚時計持って来ましたよ」 直樹「ああ、ありがとう。今日から使って見るよ」 美希「それじゃあ兄さん、おやすみなさい」 直樹「ああ、おやすみ」 直樹「さてと、明日も早いし、俺も寝るかな」 こうして、俺は深い眠りについたのだった。
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