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通学路…
美希「兄さん、もう少し早く歩かないと遅刻しますよ」
直樹「ああ……分かってるよ」
美希「兄さん、朝から元気が無いですね」
直樹「ああ、あの目覚時計に気力を奪われたからな」
美希「そんなに酷かったんですか?」
直樹「ああ、あれは悪魔の囁きだ。
あれを聞いただけで気力を全て奪われそうになる所だったぞ」
美希「そ、そうですか💦
ところで、兄さん体調は大丈夫ですか?」
直樹「体調?やる気は無いが、体調なら大丈夫だ。
それがどうかしたか?」
美希「いえ、昨日幽霊を見たとか言ってたからもしかすると、体調が悪かったのかなと思いまして」
直樹「心配してくれてたのか。
ありがとな、美希」
美希「いえ、兄さんが元気ならそれで良いです」
直樹「だけどな、美希。
幽霊を見たって言うのは本当なんだぞ」
美希「だけど、兄さんが見たと言っても証拠が無いと誰も信じてくれないですよ」
直樹「う~ん、確かに証拠が無かったら誰も信じてくれないよな」
美希「うん、せめて幽霊を写した写真か、他に目撃者がいれば話は別なんだけと」
直樹「写真か目撃者か、よし、今日からさっそく証拠集めをするか」
美希「だったら、わたしも手伝います」
直樹「良いのか?美希」
美希「だって、兄さん一人だと心配だし、それに…」
直樹「それに?」
美希「そういうのって楽しそうじゃないですか」
直樹「そうか、ありがとう、美希。
それじゃあ、今日から幽霊探しの開始だな」
美希「頑張りましょう、兄さん」
直樹「おう」
こうして、幽霊捜索部隊が結成されたのだった。
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