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美希「に、兄さん、もしかしてあの子が」
直樹「ああ、間違いない……あの子だ」
その少女は、前会った時と変わらず無表情で、どこか悲しい顔だった。
美希「兄さん、あの子宙に浮いてませんか?」
直樹「ああ、だから言ったろ? 幽霊を見たって」
美希「それは分かりましたけど、これからどうするんですか?」
直樹「取り敢えず、話しかけて見る」
美希「気をつけて下さい、兄さん
直樹「ああ、行って来る」
直樹「や、やぁ、また会ったね」
少女「…………」
直樹「ほら、一昨日会ったと思うけど」
少女「………?」
直樹「もしかして、覚えてないかな?」
少女「…………」
直樹「あっ、俺、瀬戸原 直樹って言うんだけど、君は?」
少女「……………(ニコ)」
直樹「あっ!」
少女は、前と同じ様に何処かへと消えてしまった。
気のせいか、少女は消える間際、微笑んだ気がした。
美希「消えちゃいましたね、兄さん」
直樹「ああ、また話せ無かったな」
美希「次がありますよ、兄さん」
直樹「ああ、そうだな、よし、もう遅いし帰ろうか。
美希」
美希「はい、兄さん」
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