事件

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  ある日、なんかの作業があり、みんなで居残りしていた。   4時くらいになり、Yちゃんが片付けしておくと言うので、私、幼なじみのT、Sくんで帰ることに。   他愛もない話をしながら昇降口から出る。   昇降口から出て右側には体育館。   体育館から身体の大きなおじさんがひとり出てきた。 片手には紙袋。 体育館からはバレーの練習をする声と、ボールの音が響いている。   私はおじさんのことなんて気にも止めなかった。 友達のお父さんに似ていたから、あやしく思わなかった。   そんなものに危機感を覚える年齢ではなかったのかもしれない。
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