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3人仲良く南側の校門から出ようとしていた時、私の手が掴まれ、引っ張られた。
上を見るとさっき見たおじさんが私をどこかへ連れて行こうとしている。
多分おじさんは身長180くらい。さっき見たおじさんは優しそうな顔だったのに、物凄く恐く思えた。
混乱して、とっさに抵抗した。
思いきり体重をかけ、足をふんばり引っ張ると、かなりの力で掴まれていたのに簡単に手はずれ、私は尻餅をついた。
私の脳が指令を出した。
私は必死に走った。
オレンジ色に染まりかけた空となまぬるい風のなかを駆け抜ける。
振り返る余裕もなく、恐怖に怯えたまま、家に着いた。家に着くまでの間は物凄く長くてまるでゲームの中にいるみたいだった。
本当に恐かった。
うちは共働きで、母も父もまだかえっていない。兄も姉もまだだ。
ばあちゃんは多分畑か庭とかにいるのかもしれない。でも外にでてあのおじさんに会ったら?
恐くて外には出れない。
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