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「じゃあ、うちのクラスからは佐川と城ヶ崎が候補な。それから、この前の全国模試の結果を貼っておくから各自みておけよー。じゃあ、解散」
『ありがとうございましたー』
担任の言葉と挨拶でホームルーム終了。
そして、担任が貼っていった模試の結果を見てクラスがざわめいた。
「麗紗~。ちょっとおいでー」
美花子に呼ばれ、のんびり学級日誌を書いていた麗紗は呼ばれた方に行った。
「なぁにぃ?」
すると、ニコッと黒い笑みを浮かべた美花子が
「麗紗、この間の模試、調子悪かったって言ってたわよね?」
聞くと
「えぇ。模試の1週間前に久々にあいちゃんとまーくん帰ってきたから、全く勉強できなかった挙げ句に寝不足だったのよぉ」
と、おっとり答えた麗紗。すると1枚の紙が麗紗につきつけられた。
「ふぅーん。これが調子が悪い人の成績なワケね?」
突き付けられたのは全国模試の結果。そして良く見ると……
校内順位
1位:A組 城ヶ崎麗紗
F組 桐生 拓海
・
・
・
全国順位
1位 A組 城ヶ崎麗紗
F組 桐生 拓海
紙を見た麗紗の反応は
「あらぁ。A組って特ね」
だった。
『……………え?』
その場にいた人は理解不能。いきなり何を言い出すかと思いきや……
「だって、クラスが早いだけで同じ順位なのに名前が上にくるんだもんっ☆」
とルンルン気分の麗紗を見たら、誰も何も言わなかった。
((麗紗ってやっぱり天然))
という共通認識が更に強まったのは言うまでもない。
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