運命の始まり……(2ーFside)

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「どーかしたか?」 自分の順位を見るついでに行ってみると、何故かみんな拓海を見る。 「拓海……お前、人間じゃねーよ」 「………はっ?」 突然の友達の言葉に怪訝な表情を浮かべ紙をみてみると…… 校内順位 1位:A組 城ヶ崎麗紗   F組 桐生 拓海 全国順位 1位 A組 城ヶ崎麗紗   F組 桐生 拓海 と書いてあった。 「っしゃぁ!!」 その結果をみた瞬間、拓海はガッツポーズまでしつ喜んだ。いつも冷静な拓海でも、やはり全国トップは嬉しかったのだろう。 「これでパソコンと最新型の携帯とDSと液晶テレビは俺の物だ!」 『……はっ?』 突然の拓海の言葉に、訳が分からないと言った表情をするクラスメイト。 「今回の模試で校内順位が1位だったら何でも欲しい物買ってやるっ親父と約束したんだよ。一週間頑張った甲斐があったぜ。」 と、本気で喜んでいる拓海。 ((何か以外……)) まさか拓海が物欲しさに勉強を頑張るなんて……。ましていつも冷静な拓海がこんなにはしゃいでいるのは初めて見た気がする。 でも…… 「模試の勉強、1週間しかしなかったの?」 拓海は「1週間頑張った甲斐があった」と言っていた。まさかとは思うけど…… 「あぁ。普段なら2日前くらいの一漬けなんだけど、今回は前から欲しかった物がかかっていたからな。」 と、当たり前の様に言う。 ((一週間で全国トップって……)) 桐生拓海は人間じゃない!という認識が2ーFに伝わった。
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