第二章:夏休み

4/9

515人が本棚に入れています
本棚に追加
/335ページ
「スカーレット。話がある。」 訪ねて来たのは先生だった。 アベル「なんすか?」 先生「フィリアネスもいるのか。 ちょうど良い話を聞いてくれ…………」 翌日 HRの時間 先生「え~、突然だが明日から授業は全て自習にする。」 ラウル「え!何でですか?」 先生「明日から一週間、クラスで一番成績の悪いスカーレットの補講をするために校外で宿泊するからだ。」 昨日、先生が部屋にやってきたのはこのためだった。 ――――――――――――― アベル「何でですか!そんなの聞いてませんよ!」 先生「騒ぐな。目的は違う。 実はウチのクラスは実技点が他のクラスより低くてなぁ… そのための合宿だ。 希望者がいない場合は私が適当に連れて行く。 お前とフィリアネスと他に何人か連れて行く。」 エレナ「私もですか?」 先生「ああ、私一人で教えるのにも限界がある。 お前がいれば手分けしてできるからな。」 アベルは納得がいかなかった。 アベル「それなら俺行かなくても良いじゃないですかぁ。」 先生「他に理由が思い当たらなくてな。」 アベル「でも!」 先生「最後の日は海で遊ぶつもりだ。 フィリアネスや私の水着姿が見れるぞぉ?」 アベル「それなら行ってみようかなぁ…」 ベシっ アベル「じょ、冗談だって……」 ―――――――――――――― という訳だった。 先生「希望者は明日の朝、5時に愛用の武器と荷物を持って集合してくれ! 以上!!」 放課後アベルは明日の用意をしていた。 アベル「これを使うのも久しぶりだなぁ。」 アベルは自分の剣を見つめている。 普通の剣より少し長い………… いわゆるロングソード。 名は〔デュランダル〕 名剣と数えられる中の一つである。
/335ページ

最初のコメントを投稿しよう!

515人が本棚に入れています
本棚に追加