第二章:夏休み

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依然と重い雰囲気が続く………… その空気に耐えれなかったのかカズヤが部屋を出て行った。 ラウル「そろそろ俺達に教えてくれても良いんじゃないか?お前のこと…………」 アベル「直に分かるよ…………」 アベルも部屋を出た。 しばらく歩いていると椅子に座っているカズヤが目に入った。 アベル「よ!さっきは悪かったな。嘘ついて…………」 アベルはカズヤの横に座り込んだ。 カズヤ「じゃあやっぱり…………」 アベル「ああ、デュランダルだよ。 そして、俺の昔からの相棒だ…」 カズヤ「じゃあ君は…………」 アベル「ああ、お前が思ってるとおりだ。」 カズヤは俯いた。 アベル「今は楽しい生活を送りたいだけなんだ。皆には言わないでくれよな………」 そう言ってアベルはまた部屋に戻った。 8時 皆が演習場に集まった。 みんな生徒用戦闘服に着替えている。 先生「よし!皆集まったな。 ではこの合宿のホントの目的を言おう。」 アベル・エレナ以外「?」 先生「この合宿は君達を飛躍的に成長させるための合宿だ。 アベルは関係ない。」 先生の言葉に皆驚いているがそれ以上に気になっていることがあるみたいだ。 ラウル「アベルは関係ないのに何で面倒臭がりのお前が来てるんだ?」 皆が頷いている。 先生「アベルとエレナは指導員役として来てもらった。」 ミネア「スカーレットはドンケツなんですよ?私達が教わることなんてありませんよ。」 これにも皆が頷いた。 先生「ということだが、どうする?」 アベル「まずは認めてもらわないといけないようですね。」 アベルは木刀を持って演習場の真ん中に行った。 アベル「エレナ!頼む。」 エレナ「やった!今度は負けないからね。」 エレナが負けた? 皆の頭にはこのことだけがよぎった。 二人が見合って構えた。
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