第三章:剣魔

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グリトニー「やる気になったようだなぁ。剣魔!」 アベル「剣魔の名はとっくにすてた。 もうお前とは話したくない………」 アベルは剣を鞘にしまい構えた。 グリトニー「居合いか…………来い!」 アベル「……………」 スッ………… アベルが姿を消した。 グリトニーは目を閉じて集中している。 グリトニー「そこだぁ!」 ズバァァァ グリトニー「!!!!」 グリトニーが切ったのは戦闘服のジャケットだった。 アベル「殺しはしない……………もう俺達の前には現れるな………」 ズバァン! グリトニーの懐から現れたアベルは右下から左上にかけて斜めに切った。 ドサッ……… グリトニー「チッ!引き上げだぁ!」 腹を押さえながらグリトニーが叫んだ。 先生にやられた兵士は仲間に担がれて行った…………… ラウル「助かったぁ……………」 ミネア「もうこんなのは嫌よ…………」 先生「さあ、とりあえず皆中に入ろう。話もあるだろうしな……………」 皆、先生の言うとおりに中に入った。 だが、口を開くものは誰一人としていなかった………… 宿舎の食堂に皆は集まっていた。 だが、重い雰囲気が漂っている。 先生「皆、何か聞きたいことはあるか?」 その雰囲気を破ったのは先生だった。 だが、皆は黙り込んでいる………… 先生「まあ、無いわけないよな。 スカーレット…… 話せるか?お前のことを………」 アベルは一通り皆の顔を見て口を開いた。 アベル「統一前……… 俺の実力を認めたとか言って、家に軍の奴がやってきた。 俺の家は代々剣術で歴史に名を刻む家系で俺も小さい頃から剣術をやらされていた………………」 皆は顔を上げてアベルを見ていた。
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