第三章:剣魔

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アベル「そして連れて行かれたのは帝国本部だった。 当時、俺は13歳。 そしてあの時代は軍人の命令にはハイかYESしか言えない時代だった。 俺はてっきり普通の隊に入れられると思っていた。 だが、入れられたのは総勢6名のエリート暗殺部隊[シャドー]だった。 俺の剣術は力より速さを追求したもので暗殺にはもってこいだったらしい。 すぐに任務を与えられた。 そこから俺の仕事が始まった。 だけど、俺は初任務で標的を殺すことができなかった。 人を切ろうとすると体が止まるんだ。 そこで暗殺するのには致命的だと思った帝国の科学者から俺は施しを受けた。 それは感情を押し殺す力を俺の細胞に組み込むというもので俺はそれによって仕事をこなした。 それと一緒に潜在能力を引き出す力も与えられた。 それがさっきの瞳が灰色に変わる現象だ。 周りの奴等は皆、[解放]と呼んでいた。 そして感情を押し殺しす力と俺のことを[剣魔]と呼んでいてその二つの力を使って俺は278人を殺した…」 皆は驚いた顔をしている。 ビリー「お前……」 ミネア「酷い……」 ミネアの目は露骨にアベルを恐れている目だ。 メイリン「なぜ………今は………ここにいる?」 カリナ「そうだよ!何でなんだ?」 その質問にアベルは答えた。 アベル「実は277人目と278人目は俺は殺したくなかったんだ。 俺は剣魔の力を使うことで人を殺すのに慣れてしまった。 そして見境がつかなくなるのが怖くて剣魔は使わないでいた。 だから感情がある状態でも人を殺していた。 だけどある日人を殺したくなんかないと思い任務をボイコットして帝国から逃げようとした。 だが、途中で捕まり、無理矢理剣魔の力を引き出す薬を投与され命令に従って277人目と278人目を殺してしまった。 帝国で唯二人だけ暗殺部隊を否定していたフィリアネス公夫妻……………エレナの両親を…………」 !!!!!!!! 全員が目を見開きエレナを見た…………
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