第三章:剣魔

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メイリン「まさか…………」 アベル「父さんと母さんは帝国に殺されたんだ。そして妹のセシルは誘拐された。」 再び皆が目を見張った。 アベル「そして、シャドーは辞めるが将来帝国に仕えるという条件で妹の安全は約束された。 でも、あれ以来セシルとは会っていない。 ずっと本部の居住区で暮らしている。 それから俺は特待生として力を隠しながらセントラルガーデンに入った。 そして今に至っている。」 これで話は終わり………… だが、話が終わっても誰も口を開こうとしない。 エレナ「さっきのグリトニーっていう人は何者なの?知り合いみたいだったけど…」 アベル「アイツは元シャドーの一員だ。」 エレナ「そう………」 それっきりエレナも黙ってしまった。 先生「どうだ?分かったか?スカーレットの秘密が。 では、これから夕飯の時間まで自由時間にする。 考えたいこともあるだろうしな。 では、解散!」 一番に食堂を出て行ったのはアベルだった。 そのすぐ後にエレナと先生も出て行った。 …………………… 食堂に残った6人は黙って椅子に座っている。 カリナ「驚いたな……………」 ミネア「スカーレットが暗殺を………」 ラウル「全くだぜ。裏切られた気分だな。」 メイリン「………仕方ない………」 カズヤ「そうだよ。それなりの事情も……………」 ラウル「じゃあお前だけでも行ってやれよ。 剣魔のところによぉ。」 ボコっ! ビリーがラウルを殴った。 ラウル「なにすんだよ!」 ビリー「お前はあんなこと人に言えるのか? 俺はいえねぇな。 それにあんな天然混じりの奴が暗殺者だったなんて言われてもピンッと来ねぇしな。 確かに裏切られた感じはするけどそんなの関係ねぇんじゃん! 今まで通り俺はバカのアベルだと思って接して行くつもりだぜ。 イジケてるならずっとそうしてろよ。 行こうぜカズヤ。」 そう言ってビリーとカズヤはアベルの後を追いかけた。
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