第三章:剣魔

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ラウル「ところでアイツ遅くないか?」 ビリーが出てもうかなりの時間が経っていた。 いくらビリーでも先生相手にこんなに長時間持ちこたえれる力はない。 アベル「どっかで休んでるのかもな。ちょっと行ってみよう。」 二人はビリーを探しに部屋の外に行った。 最初に向かったのは一番いる確率があるロビー。 予想どおり、ビリーはロビーのソファーに横になっていた。 ラウル「お!おい!大丈夫かよ。」 ラウルの呼び掛けでビリーは体を起こした。 ビリー「あの先生…………怪物……だ…」 カズヤと全く同じセリフをはいたビリー。 成績の良いビリーが言うとまた違う生々しさがある。 アベル「今は誰が行ってるんだ?」 ラウル「今はフィリアネスが行ってるはずだぜ。女子はアイツで最後だよ。」 ということは……… ラウル「次、俺か!」 またラウルがソワソワし始めた。 ビリー「大丈夫だって。そろそろ先生もへばってくるからこっちの攻撃も当たってくるんじゃないかな。」 その言葉がラウルに追い討ちをかけた。 挙句の果てにロビーをウロウロし始めて正直、ウザくなってきた。 ビリー「俺何か言った?」 アベル「ほっとけ!心配するだけ無駄。」 その後、アベルとビリーはひたすらラウルをスルー。 それを気にせずラウルはずっとウロウロしていた。 エレナ「あの先生…………怪物……だ…」 もうお約束となってきたセリフをはいてエレナがやってきた。 エレナ「次ラウル…………とアベルも来なさいだって。」 アベル「俺も?」 ビリー「どういうことだろ?」 エレナ「分かんない………でも何か難しい顔してた。」 ラウル「そんなことどうでもいいから早く行こうぜ。もう落ち着かねぇ。」 アベルとビリーがギロっと睨んだ。 散々ウロウロしていたのに落ち着かないもクソも無い……… 二人は目でそう訴えていた。 アベル「とりあえず行ってくる。ラウルもこんなんだし。」 アベルは落ち着かないラウルを引っ張って演習場に向かった。
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