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『トゥルルルル……』
決めたことはすぐ実行。
あたしは電話の受話器を手に、知ってる番号にかけていた。
カチャリ、
軽い音がして相手方の人が受話器を取る。
『はい、シノヤマです』
「もしもし、砥部ですけど…ケンタ君居ますか?」
『あ~、うん居るよ。ちょっと待っててね』
保留メロディが鳴る。
誰の趣味なのか、ドナドナだった。
――暗いよ!などと思っても仕方ない。
ピ、という機械音を聞いた次には、いかにも怠そうなケンタの声が聞こえた。
『千夏……なんの用?』
朝から失礼な奴だと思う。
しかし、仕方ない。
遅刻魔の彼は休日は常に寝ているのは調査済みである。
「おはよっ☆今日遊べない?」
『あぁ…?めんどい』
ケンタがため息を吐くのが聞こえる。あたしは抗議した。
「めんどくない!このままじゃニートになるよ!!」
『ならねぇよ』
「なるからっ!…マル〇ョクに10時。絶対来てね?」
『はぁ?ちょ、待てって――』
ガチャン。
強制終了させた。
さて、次にいくか。
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