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血の赤は慾を。
血の黒は闇を。
あたしから引き出そうと招く。
ビュゥ、と一際大きい風鳴りがした次の瞬間には、更に。
「……っ!!!」
ガリガリッ
ボキ
グジャッ
次々とヒトが落ちる墜ちる墜ちる墜ちる落ちる墜ちるおちる落ちるオチル墜ちる……!
耳を塞ぐ。
眼も閉じる。
すぐそばで音が響き続けても、動かない。否。動けなかった。
生暖かい風が吹きつける。
それは生臭くて仕方ない。
しかし、しつこいようだがそれでも。
泣きたかったが、泣いても動けない状況にただひたすら震えていた。
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