#2 呪転

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  「何、目が痒いの?」 洗剤を手にしながら母が訊く。 「…うぅん、なんでもない」 「本当?」 「…うん」 母に心配は掛けたくない。 それに病院も嫌だ――ということで、あたしは黙っていることにした。 過保護ではないが、母も仕事を持つ身だ。 無闇に休ませたりはしたくないんだよね。  
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