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――とりあえず、来たははいいものの…。
あたしは沈んでいた。
誰も居ない。
誰も来ない。
暗雲の所為か、飛ぶスズメやツバメすら居ない。
果てしなくつまらなかった。
キィ、キィ、
と公園内にぽつりと在る遊具のブランコに乗って、一人寂しく漕ぐ茶髪の小学6年生。
出て来なければよかったかな、と思い始めた頃には追い討ちをかけるかの如く、
「わひゃっ…冷たぁ!」
母の話を聞かなかった自分を呪う。ホントに降り始めちゃったよ、誰かサマのバカぁ!!
ポタ、ポタ。
キィ、キィ、キィ。
雨降りの中でブランコを漕ぐあたしは、すぐに濡れ鼠のようになってしまった。
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