🌀妹志願者と紅提灯

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――集合時刻10分前 オレはすでに自宅の前に立って待っていた。 オレ、偉いっしょ? 女を待たせるなんて男のクズだからね。 なーんて言ってみたけど、実は先輩に怒られたくないだけだったりする。 だって先輩、こういう時は来るのが早かったりするんだよ… 普段は社長出勤のくせして。 まぁそんなわけで、10分前から外に出てるわけっスよ。 んなわけでもう一度、偉いぞ、オレ。 などと思考していると、左側から人の気配がした。 「こんばんは~、結祈くん早いですねぇ」 日和さんか、今日は早いな。 ちなみに、日和さんはかなりマイペースらしく、いつもは集合が遅いのだ。 「こんばんは、日和さん今日は早いですね」 「あ、あはは…今日は遅れると本気で怒られそうですから」 そう言うと、日和さんは少しバツが悪そうな顔で笑った。 オレが帰った後でなんかあったのか? 「そ、そういえばぁ! 月乃ちゃんに頼まれた物ってなんだったですかぁ?」 うわっ、かなり強引に話変えやがった! しかも、よりにもよってその話かよ… 「えっと…あ、あれはちょっと…」 アレの話はしたくない… うぅ、真面目に手紙を受け取った自分がアホらしいわ。 よくよく考えれば、先輩がオレに何か真面目な事を頼むなんてありえない。 それに笑顔もちょっち怪しかったし、はぁ… そんな感じで、オレがネガティブモードに突入しようとしていると、日和さんに呼ばれた。
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