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ピッ
「ハイ」
「結祈! 今からゴーストウォッチン‥」
ブチッ ツー ツー
オレはさっきより速く電話を切った。
が、3秒後。
『デデンデンデデン デデン…』
ピッ
「ハイ」
「結祈! 今からゴースト‥」
ブチッ! ツー ツー
オレはさっきよりさらに速~以下略~
『デデンデンデデ…』
ピッ
「ハイ」
「結祈! 今からゴ‥」
ブチッ! ツー ツー
オレはさっき~以下略~
~以後7回繰り返し、そして15分後…
『デデンデンデ』
…まだやるか先輩め。
いくらなんでも我慢の限界だ!
つーか、15分も同じことを繰り返したせいでケータイの電池が残り一粒だよ。
ピッ
「いい加減あきらめて下さいよ! 通話料金ムダでしょう!」
「……チッ、しょうがないな」
………な、なにぃっ!?
まさかあの先輩が諦めてくれるなんて!
うおぉぉぉっ!!
オレは今日、諦めず挑戦することのスバらしさを知ったぞーっ!!
イヤッホゥ!
と、喜んだのも束の間。先輩のターン。
「あの写真、まだネットには乗せてなかっんだけどなぁ…」
「行かせていただきます」
オレ即答。
「そうか! いや~結祈ならそう言ってくれると思っていた! じゃ、今からお前ん家行くから、動きやすい格好でライトを準備して待っていろ」
ブチッ ツー ツー
オレは切られたケータイを見ながら、呆然と椅子に座っていた。
こんなオレとは違い、先輩は今頃ウキウキ顔でオレの家にむかっている事だろう。
うぅ…なんか、もう死にたい…
ダメだダメだ、もっと前向きに考えろオレ。
そうっ、ポジティブにポジティブにっ。
そーだよ、よく考えれば先輩と二人っきりだしねっ!
デートだよデート!
アハハハハッ!
あっ、目から汗が…
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