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彼の部屋は別世界だった。不思議な物の数々が気ままに飛び交っている。
小さな水時計(下から上に水が溜まっていく)、くるくる回転する星図(本物の星のように瞬いている)、島の模型(人や動物が動き、ユニコーンのアリアが走っている)等、面白い物がいっぱいだ。
「上もごちゃごちゃだな」
バーバラはけらけら笑った。模型を掴んで上に押しやる。
しばしの無言――。バーバラは重い口を開いた。
「一昨日は悪かった。あたし、謝るの下手だからそれで勘弁してよ」
ジーンは目を逸らして外を見た。
「もういいよ。気にしてないから」
バーバラは安堵の笑みを見せ、彼も微笑した。外からカレンの呼び声が聞こえる。
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