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『要らないよ。俺だってカジュアルな格好さ。チケットだって、そう。
二人きりの円舞なんだから、何も要らない ……そうだな。せっかくの七夕なんだから、この星空が衣装だと思えば、これ以上の夜会服はないだろう』
と。
どこまでキザなんだろう、なんてココロの片隅で思いつつ、でも
『悪くはないわね』
なんて私もついついノッてしまう。
今夜くらいは、ね。
こ~んなに綺麗な夜空を二人きりで、またワルツで楽しむのも悪くない。
夜空に輝く星たちひとつひとつが妖精みたいで、キレイ。
可憐で可愛い。
彼とワルツを楽しみながら、この夜は遅くまで星空を眺めていた……。
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