ためいき色のタぺストリー

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 その日は、滅多に来ない大学の友人が訪ねてくれた日なんだけど…  『ねぇ、初恋ってどんなだった?  あたしは当たって砕けて…終わり』  なんて笑ってたけど。    あたしは…ずっと、ね。  好きな人がいたんだ。  なかなか告白出来るチャンスがなくて…。  バレンタインも近いし、何とかプレゼントを渡すって事を口実に告白出来るんじゃないかな?なんてふと思って。    『そうなんだ!やっぱり、バレンタインって事は、渡すのはお菓子だったの?』    あたしはお菓子なんてとても上手に作ることが出来なくて……。悩んだ結果、手芸屋さんに行ったのよ。  あたしね、編み物なら結構得意で。  セーターだとサイズって測らないと作れないからせめてマフラーでも…なんて思って、少しずつ編んでたんだ。    『凄い!セーターやマフラーなんて編み物、あたしは不器用だからムリだわ。お菓子は…味付け失敗しちゃう』  自分を不器用だと言いながら、笑いに変えてしまえるあなたははすごく魅力的だな…って尊敬してるんだよ。
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