Not For Sale

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 秋風に吹かれ、明日の事も考えられず、トボトボと散歩に出てみた。  夕暮れの公園でベンチを見つけ腰掛ける。 (明日のプレゼン…何も考えられないや…)      途方にくれながらうつ向いていると、背後に誰かが肩をたたいてくるような感触を感じ、振り向いた。  どこかあたしに似た雰囲気をまとった女性、でも…。  「あなた、誰?」  すると、一瞬だけ怪訝な表情を見せた彼女は、その直後には苦笑しながらあたしにこう言ったの。  『ボクは、キミだよ』と。          何?何が起こっているの…?          あたしは彼女に触れてみようと手を伸ばした。  …おかしい。  触れているハズなのに、何の感触もない…。  おまけに、あたしの手は透けてる………。        「こんなこと…あるはずないわ」  開き直って、言ってみた。  『どう…?落ち着いた?』  …落ち着いた?って言われても、正直言えば、自分の身の回りで何が起こっているかすら冷静に捉えられていない。    どうすればいいんだろうか…。      
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