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授業が終わると、新井は教壇でプリントを整理している縁のところへ来た。
「ゆかりちゃん♪ちゃんと授業きたっしょ」
「…眠そうだったけどな、ほい」
山積みのプリントを新井に渡すと、それを受け取って新井は目を丸くした。
「げ。何これ」
「今まで授業でやった内容。テストまでに復習しておけよ」
「ええ!?無理無理!多すぎるし!」
「今まで休んでたお前が悪い」
「ゆかりちゃ~ん…」
「ゆかりちゃんって呼ぶなっ!」
縁が教室を出て行くと、クラスメイトが新井に寄ってきた。
「新井、珍しいじゃん朝から学校にいるなんて。お前数Ⅱの先生と仲良かったっけ?」
「ん、まーね。あ、お前さぁ」
新井は笑うと、プリントの束を机の上に置いた。
「…数Ⅱ、ノートとか、とってる?」
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