‡ファーストワールド‡

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夜になった。 時間はわからないけど。 すると、部屋に音が響いた。   コンコンッ   「……」 ガチャッ   閼逵鑼だ。   「莎羅、まだ怒ってるか??」 「……」 当たり前でしょ。   「オレ、莎羅の事好きだよ。さっきはキツク言ってゴメン…。どうしても莎羅が欲しいんだ。 オレ、家族いないから。 部下はいるけど……。 寂しいんだよ…。だから、莎羅を家族にしたいんだ…。」 「……アタシは『餌』。そうじゃないの?」   「建前はね。血は欲しいけど…。無理には言わないよ。オレ、莎羅が家族になってくれるならなんでもいい。」   困ったな。泣きそうじゃんか。アタシ、そういう顔弱いんだよ。   なんか、悪い事してる気分…   「……でも、「明日、答えを聞かせて?オレ、無理強いはなるべくしないつもりだし。」   さっきしたじゃん。 冷ややかな目で血舐めて……。 いきなり素直になると、困るよ。
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