68人が本棚に入れています
本棚に追加
/311ページ
アタシは信じていたんだ。
素直な閼逵鑼が、本物だって…
いや、そう思いたかったのかもしれない……
「…わかった。ずっと一緒にはいられないけど…
ある程度一緒にいるよ」
「ホントに?!ありがとう」うわぁ、その笑顔に弱いんだよなぁ、アタシ。
すると…閼逵鑼は無表情になった。
「莎羅……自分で言ったことには責任持てよ」
「…えっ?………っ!!」
目の前に閼逵鑼が突然現れた。
そして、アタシの首筋に歯を立てて―――
ズッ
「っ!ぁあぁあ!」
痛い。肌から血がでてる……
激痛。涙出てきた…
「莎羅…了承したってことは、莎羅はオレの餌だぜ?無理強いしないなんて、嘘だよ。オレは血が欲しい―――」
「っぅ…」
痛くて声でない…
閼逵鑼が首筋に口をつけた。
ゴクゴク…
ヤバイ…頭クラクラしてきた…
痛くて涙しか出ないし。
そんなに一気に飲まないでよ…つーか飲むな。
満足して閼逵鑼が離れた時、アタシは意識が朦朧としていた。
「莎羅…ゴメンな。我が儘で、オレ―――――」
そこから覚えてない。
ただ、閼逵鑼が一瞬無表情から
とても辛そうな顔をした
最初のコメントを投稿しよう!