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負けるのなんて目に見えてる。
けど、アタシは逃げない。逃げたくない。
「……っ……くそっ」
「オレに勝てるなんて思ったの?当然の結果だよ」
アタシは今、床に仰向けになっている。
首にはぴったりと閼逵鑼のナイフがそえられている。
―――絶対絶命か。
「莎羅…オレの餌になる気はないんだな…?」
閼逵鑼が泣きそうな顔で言った。
決まってる。
「―――死んでも嫌。何があろうと…ね。」
アタシは死なない。
何があっても。
閼逵鑼には悪いけど…
―――死んでもらうね?
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